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はにわの里・芝山

 千葉県は関東でも最も古墳の多い地域の一つである。特に山武郡芝山町一帯は古墳時代に独自の埴輪文化圏を形成した。今回はその伝統文化と、成田空港に隣接した最先端の科学文化が交差する「はにわの里」を訪ねた。

埴輪の眼で見た現在

殿塚の後円墳部分

殿塚の後円墳部分

芝山仁王尊の仁王門

芝山町の歴史を一層厳かにする芝山仁王尊の仁王門。境内右奥にある三重塔は県内でも有数の有形文化財として有名である

芝山公園の埴輪モニュメント

芝山公園の埴輪モニュメント。園内にある姫塚の2分の1模型にはレプリカの埴輪が飾られ、臨場感が漂う。隣接する町立芝山古墳・はにわ博物館は必見の場所でもある

 温暖な気候と黒潮の海流に恵まれた九十九里沿岸地域は、6世紀以降1000基以上の古墳が築かれ、全国でも稀な古墳密集地域になっている。中でも芝山町一帯に存在する古墳群はその中心核で、これらの古墳から独自の埴輪(はにわ)文化をもった芸術性の高い埴輪が数多く出土した。殿塚・姫塚から出土した埴輪は「芝山はにわ」として有名になり、かつて武射(むさ)の国と呼ばれたこの地域が芝山古墳文化圏を形成していたことを物語っている。
 芝山埴輪の特徴は、素朴美という従来の埴輪概念を越える美しさを備えていることで、姫塚出土の埴輪はこれらの埴輪芸術の頂点に立つといわれる。昭和31年春、殿塚・姫塚の発掘調査で形象埴輪の行列が完全な状態で発見されて以来、一躍有名になった。両塚は大小同型の前方後円墳で陪塚(ばいちょう)7基を有する最大規模のもので国の指定史跡となっている。

 埴輪は古墳の飾りもので、古墳の上や周囲に立て並べられた。両塚から出土した笠をかぶった馬子、あごひげをのばした武人、琴を膝においた男、トリ・イノシシ、魚などの埴輪は、独自の埴輪美と制作技法に優れ、芸術性を有していた。毎年11月第2土・日曜日の「芝山はにわ祭り」は、衣装を着た古代人が来臨し華やかに古代絵巻を繰り広げる。
 一方、芝山公園に隣接した観音教寺は芝山仁王尊で知られる。西暦781年創建の名刹でこれもまた古い伝統を残している。仁王門の堂内に畳が敷かれ、その奥の須弥壇(しゅみだん)上に仁王尊天が祀られて同山独自の祀り形式となっている。仁王尊天は高さ2m、全身が黒漆塗りで黒仁王(くろにおう)とも呼ばれる。インド人仏師による鎌倉時代の作。江戸時代から火事泥棒除けの仁王様として江戸商家の信仰を集め、現在も関東各地から参詣者がある。

 これらの伝統文化と成田空港に隣接した最先端の科学文化は、埴輪が道路の両側に立つ「芝山はにわ道」で結ばれている。芝山工業団地内に際立って高くそびえるエレベーターテストタワーも、この道から遠望できる。
 成田空港の滑走路南端にある航空科学博物館は、航空の様々な資料を集めた日本初の施設である。日本で最初に飛行した複葉機(復元)や実物リタイヤ機の展示、DC8シミュレーターの飛行操縦体験などファンには発見と興奮に事欠かない。展望室から手が届きそうな滑走路に発着するジャンボ機は圧巻である。
 こうした多種類の文化財をいかに次世代へ伝え、21世紀に残すかは大きな課題である。空を飛ぶジャンボ機は確かに新しい世界の風を芝山町に運んできた。芝山はにわ道の人物埴輪が上空を轟音で降下するジャンボ機を見上げていた。

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