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佐治薫子さん (千葉県文化振興財団)

生涯を音楽教育へ捧げ

佐治薫子さん(千葉県文化振興財団)

 千葉県の小中学校のオーケストラを全国レベルに高めた名伯楽として知られる佐治薫子さん。教員退職後も千葉県少年少女オーケストラの音楽監督として活躍中。教えることが好きで習った子どもたちを音楽好きにさせる秘訣をうかがった。

 

定期演奏会を目前に控え、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の練習に熱が入る

定期演奏会を目前に控え、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の練習に熱が入る

佐治先生の指導で音楽がますます好きになったという寺坂亜矢子さん

佐治先生の指導で音楽がますます好きになったという寺坂亜矢子さん

 「もっと大きく、音をつなげて」ステージ中央から身を乗り出し各パートに指示を出す。教員生活が定年を迎え、一度は身を引こうと決意した音楽指導の世界だったが、平成8年、全国初の試みとして誕生の千葉県少年少女オーケストラの音楽監督にという声に後押しされ、新たな楽章へ身を投じた。
 もともと裁縫好きで洋裁の道へ進みたかった佐治さんだが、高校時代に音楽の楽しさを教わり、「いつか自分も」と思い、大学では音楽科へ。
 教員となって君津市松丘中学校へ赴任。バッハの曲を校内へ流すと自然に子どもたちがメロディーを口ずさんだ。感動の輪となり、リード合奏がはじまった。山にこだまするバッハの調べはやがてリード合奏で全国優勝を成し遂げるまでになり、山の中のバッハ先生の異名を持つように。音楽の力を実感し、子どもの内面に眠る水脈を掘り当てた瞬間だった。以来、音楽室の机の落書きが消えた。「子どもってすごい。スポンジが水を吸収するように好きになったら自然とのめりこんでいくんです。可能性を引き出す環境づくりが大事なんです」

 その後も船橋市前原小、習志野市谷津小、市川市鬼高小と転任する先々の学校を全国優勝へ導いた。ゼロからの出発が佐治流。きっかけ作りは全校音楽。ひとりでも多くの子どもの耳へ訴えかけ、音楽室の窓もできるだけ開けて音が耳に触れる機会を作った。
 「まず耳の訓練です。よい音をたくさん聴かせることが大切なんです」
 子どもたちの感動こそが佐治トーンの原形。指導は、引きすぎず、押しすぎない力加減が大事。よい音を出すにはよい楽器も欠かせない。「弘法筆を選ばずといわれますが、やはりある程度よい楽器は必要です」
 全国一の名声もオーケストラだけではと周囲から批判する声もあったが、「頂点が高ければそれだけ裾野も広がります」音楽によって全校から地域まで波及していく教育の素晴らしさを説いた。地域から惜しみない協力を得たことも支えになった。

 千葉県少年少女オーケストラでは、150人の大所帯をまとめあげる。「団員がそれぞれの役割を演じてひとつの大きな音の流れをつくっていく一体感が魅力。そういう体験は一生忘れないと思うから」
 大曲の演奏にチャレンジできるのも「今までの積み重ね、集大成みたいなものです」。音楽監督の現在は、演奏会の舞台に立つことより、楽譜を音に直す下ごしらえをして指揮者に渡す役目が好きという。将来、プロを目指すことよりは、一生音楽を楽しんでいってもらえればそれだけで十分。
 優秀な指導者が多いことで知られる千葉県のジュニアオーケストラだが、佐治さんはその草分けといえる。今では教え子が成長し、恩師のもとへ指導の手伝いに来てくれるその成長ぶりを見るのが何よりの楽しみという。ゆるやかなロール髪が印象的なバッハ先生。少女時代、洋裁で用いた針を指揮棒に持ちかえて心を豊かにする音楽を紡ぎだしていく。

千葉県少年少女オーケストラ第6回定期演奏会

 チャイコフスキーヴァイオリン協奏曲ニ長調/交響曲第5番ホ短調
3月24日(日)午後2時開演 千葉県文化会館大ホール(地図参照)
指揮:現田茂夫 ヴァイオリン:漆原朝子 音楽監督:佐治薫子 当日入場券はすべて満席につき、3月23日(土)午後1時から5時まで公開リハーサルを行います。ご自由に参加ください(入場無料)。なお、演奏会の模様は千葉テレビにて、京葉ガスの提供により3月31日、4月6日(再放送)放映されます

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