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伊南房州通往還①

源頼朝と日蓮ゆかりの地を訪ねる古街道 街道で房総半島を横断

永明寺向唐門

永明寺向唐門/県内に残る数少ない切妻造り茅葺の山門。木鼻と虹梁(こうりょう)に施された彫刻も見事

 前回(2011年7月22日号)までの3回で、内房沿いを通り館山に至る房総往還を紹介しました。今回から2回に分け、千葉市浜野で房総往還と分かれ外房回りで館山までをつなぐ、伊南房州通往還をたどります。1回目は館山から安房小湊です。

 

トンネル水族館

トンネル水族館/実入バス停と寄浦バス停の間にある実入歩道トンネル内の壁にたくさんの魚が描かれている

永明寺の六地蔵

永明寺の鐘楼

永明寺の六地蔵(上段)と鐘楼(下段)/なんともかわいく見える地蔵だが、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の六道にさまようものを救うと案内板にある。右写真下の鐘楼は山門と同じように7年ほど前までは茅葺き屋根だったようだ

鴨川市コミュニティバス

鴨川市コミュニティバス/鮮やかな青いバスの北ルート。安房小湊駅方面は8時51分、12時11分、15時56分に安房鴨川駅西口を出発

館山日東バス

館山日東バス/館山駅から安房鴨川方面に行く「鴨川線」は1~2時間に1本、一日7本の運行

日蓮寺

日運寺/仁王門は市指定有形文化財。門の奥に見える斜めに倒れている木は樹齢約600年と推定される榧の木。こちらは市指定天然記念物

賀茂神社

賀茂神社/安土桃山時代の天正年間建築という本殿。県の有形文化財

農民一揆の歴史を伝える国分寺

 今回の旅は館山駅がスタート。「館山日東バス・鴨川線」で安房鴨川駅に向かおう。
 バスは駅前通りを進み左折、国道128号に入る。古街道は、この国道を縫うように存在していた。
 大きく左にカーブした先が国分寺前バス停。右手前に国分寺があり、山門に向かう参道入り口には「安房国分寺跡」の史跡標柱が。境内の周囲より一段高くなった竹林は、金堂基壇の跡だ。正徳元年(1711年)に起こった万石(まんごく)騒動と呼ばれる農民一揆で処刑された3人の名主(三義民)の大きな墓石と供養碑も並んでいる。2つ先の萱野口バス停を左に入った先には三義民刑場跡もある。
 古街道は水玉バス停で左に折れるが、バスはそのまま国道を進む。加茂坂下バス停先を左に入ると、日運寺と賀茂神社が鎮座する。日運寺は日蓮ゆかりの寺で、入り口から2万本あまりのあじさいが植えられ「あじさい寺」としても知られる。奥の賀茂神社の本殿は安土桃山時代の建立、千葉県の文化財だ。
 加茂原バス停の先で左折、丸山川を渡ったところで古街道に合流し国道128号に戻るが、あさひ橋バス停から先は古街道を外れたり合流しながらバスは走る。
 フラワーセンター入口バス停の先で国道を離れしばらく進むと、石橋山の戦いで平家に敗れた源頼朝が追っ手から逃れるためにかくまわれた、仁右衛門島が岬の先に見えてくる。

延べ900人が描いた水族館

 仁右衛門島へは、櫓漕ぎの小舟で渡る。対岸の船着き場まで約200メートル、3分ほどの船旅だ。千葉県指定の名勝で、島には松尾芭蕉らの句碑や歌碑が残されている。
 バスは外房随一の景観と言われる、鴨川松島を右に見ながら走る。鴨川橋を渡り、鴨川小前バス停先の高台に鎮座するのは日枝神社。文献によると、津波が襲来した際の避難場所として江戸時代に築かれたそうだ。
 本町通りを抜け、バスは安房鴨川駅東口に到着。西口に回り「鴨川市コミュニティバス・北ルート」に乗り継ぎ安房小湊駅に行こう。
 待崎川を渡った旗掛松バス停のそばに、松とソテツのある小さな広場が。ここにも源頼朝の伝説が残る。石橋山の戦いに敗れた頼朝が、この地の松に源氏の白旗をかかげ援軍を待ったという。その松は天保の旱魃(かんばつ)で枯れてしまい、松のあった場所に文久2年(1862年)石碑が建てられたそうだ。
 3つ先の西町バス停近くに弘化2年(1279年)創立の永明寺がある。この寺の山門・向唐門(むかいからもん)は茅葺き屋根。棟札から文化9年(1812年)に改築されているとのこと。市の有形文化財に指定されている。
 東町交差点を過ぎ、しばらく走った実入バス停先にトンネル水族館。全長233.5メートルの歩行者用トンネルの内壁にたくさんの魚がイキイキと描かれている。地元ボランティアら延べ900人が参加しているので、絵のタッチはさまざま。楽しい空間だ。
 5分ほど走れば安房小湊駅に到着だ。バスはさらに日蓮の両親の廟所・妙蓮寺の前を通り誕生寺、鯛の浦まで行く。「誕生水」「蓮華ケ渕」「鯛の浦」という不思議な三奇瑞(さんきずい)が伝わる日蓮ゆかりの地を訪ねて旅を終わろう。

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