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菊池寛実(かんじつ)記念 智(とも)美術館

美術館・洋館・レストラン一体の美空間

展示室

ライティングに工夫が施された展示室。ゆっくり作品に向かい合えるのがうれしい

 長年陶芸家を支援してきた現代陶芸の蒐集家・菊池智さんが、実業家の父・寛実氏ゆかりの地、港区虎ノ門に創設した都内では珍しい現代陶芸の紹介を中心とした美術館です。現代の美を次の時代に伝えていきたいという強い思いが込められた同館は、外観から内装の隅々まで、コレクターの美意識が感じられます。大正時代の西洋館や日本庭園、レストランもあり、都心に居ながらにして洗練された美の空間が体験できます。10月4日(土)から始まる「漆、新しき経験 池田巖 1960-2008」展を機会に、ぜひ訪れてみては。

 

西久保ビル外観

西久保ビル外観。菊池寛実記念 智美術館は地下1階にある。1階にはフレンチレストラン「ヴォワ・ラクテ」が。ディナーは予約のみ、ランチはコースメニューがあり、食事以外の時間帯はお茶と軽食が楽しめる

螺旋階段室

1階と地下の美術館を結ぶ螺旋階段室。優麗なガラスの手すりが美の空間へと誘う

洋館の外観

天然スレート葺きの屋根、レンガと漆喰の外壁、英国の雰囲気漂う洋館の外観。展覧会の会期中1~2回、土曜日に限定公開。11月は15日に開かれる

池田巖作《花入》

池田巖作《花入》1991年 撮影/小林庸浩

池田巖作《作品(無題)》

池田巖作《作品(無題)》2006年 撮影/杉山美法

蒐集家の美意識反映した非日常空間

 ベージュ色の近代的なビル、大正時代の面影残る西洋館、そして百年の歴史がある日本庭園――港区虎ノ門の一角に、白い築地塀(ついじべい)に囲まれて静かに佇む美術館がある。
 長年、多くの陶芸作家を若いうちから支援するなど、陶芸と多面的に関わってきた現代陶芸のコレクター、菊池智さん。その集大成として2003年に実業家の父、寛実氏縁の地に創設した菊池寛実記念智美術館がそれである。
 ビルの玄関ドアは鋳金作家・北村真一氏のデザイン。エントランスでは、水墨抽象画で知られる篠田桃紅(とうこう)氏の大作「ある女主人の肖像」が出迎えてくれ、地下1階の美術館へと誘う。1階フロアと地下展示室を結ぶのは螺旋階段室だ。
 透明ガラスの手すりはガラス作家・横山尚人氏の作品。流れるような曲線に光を受けて宝石のような輝きを放っている。壁面の銀の和紙には、篠田桃紅氏の旧作「いろは歌」を作家自ら断裁し、「真行草」の漢字をイメージしたコラージュ文字が踊る。学芸員の花里麻理さんは、同館の魅力を「建物から空間づくりまで、美術に造詣が深いコレクターの美意識がトータルに反映しつくされていることを楽しめる数少ない美術館」と語る。
 作品を際だたせる照明演出もその一つ。案内を請い開催中の「朴英淑(パク・ヨンスク)の白磁 月壺と李禹煥(リー・ウーファン)の絵皿」展へ。照明を落とした室内でスポットライトに浮かび上がる白磁たち……作品一つひとつが、あたかも一人舞台のような存在感で語りかけてくる。
 「周囲が暗いので他人を気にせず作品と対面できます。この照明の演出は当館がはしりなんです」と。作品の細かな部分にも気付き、自分自身のことまで考えてしまう、ちょっと緊張感のある非日常的空間というのもうなずける。

池田巖の竹と漆の新しい造形表現展

 10月4日(土)から11月24日(月・祝)まで「漆、新しき経験 池田巖 1960-2008」展が開催される。
 池田巖氏(1940年~)は茶の湯に造詣が深く、茶道具の作品を主とする。幼少から竹芸家の父、瓢阿にその技を学び、東京藝術大学では人間国宝の漆芸家松田権六に師事。きゅう漆(漆塗)を赤地友哉に学ぶなど20代に伝統の技術を徹底して習得した。
 47歳の時、作風に転機が訪れる。これまでの装飾性に富む伝統的な表現様式から、竹や漆の素材を生かしたシンプルな茶器や花入を発表。2005年からは用途から離れた造形表現へと新たな境地を開花させている。同展は、茶器、花入、水指、オブジェなど初期から最新作まで60点あまりを紹介。鼎談や講演会なども催される(下枠参照)。
 美術館に隣接する大正時代の西洋館は、国の登録有形文化財に指定されている貴重な建築。ティファニー特注のステンドグラスや選び抜かれた調度品に彩られた館内は、建築家の解説付きで限定公開されている。美術館1階の日本庭園に面したレストラン「ヴォワ・ラクテ」で作品の余韻に浸るのもいい。近くには、旧大倉財閥の「大倉集古館」や旧住友財閥の「泉屋博古館分館」も。この機会に美術のトライアルゾーン巡りを楽しんでみては。

企画展情報

菊池寛実記念 智美術館

  • ●漆、新しき経験 池田巖 1960‐2008…10/4(土)~11/24(月・祝)
    観覧料/一般1,300円 大学生800円 小中高生500円
    • ●呈茶会・鼎談「池田巖の変貌を振りかえる」…11/1(土)15:00~16:30
      出演/池田巖・菊池智(菊池美術財団理事長)・林屋晴三(智美術館館長)
      会場/1階レストラン「ヴォワ・ラクテ」
      会費(観覧料込 要予約 定員50名)/一般5,000円
    • ●対談「『守・離・破』の藝術」…10/18(土)15:00~16:30
      出演/池田巖・木下長宏(近代芸術思想史)
      会場・会費/美術館展示室で観覧料で聴講(以下の催し同様)
    • ●対談「飛躍する手、飛躍する目」…10/25(土)15:00~16:30
      出演/池田巖・林卓行(美術批評、玉川大学芸術学部准教授)
    • ●作家のギャラリートーク…11/22(土)14:00~
    • ●学芸員のギャラリートーク…11/8(土)14:00~
  • ●西洋館見学会…11/15(土)14:00~
    会費/8,000円〔建築家・篠田義男氏のガイド・美術館観覧料(学芸員の解説付)レストランでのお茶・ケーキのサービス含む 要予約 定員20名〕

開館時間/11:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日/月曜(祝日の場合翌日) 展示替え期間(10月3日(金)まで)
住所/港区虎ノ門4-1-35 西久保ビル

交通/ 東京メトロ日比谷線「神谷町駅」から徒歩6分、
南北線「六本木一丁目駅」・「溜池山王駅」から徒歩8分

電話/03-5733-5131
www.musee-tomo.or.jp


大倉集古館

  • ●紙で語る Paper Materials…10/12(日)まで
    住所/港区虎ノ門2-10-3(ホテルオークラ東京本館正面玄関前)
    電話/03-3583-0781
    www.hotelokura.co.jp/tokyo

住友コレクション 泉屋博古館 分館

  • ●日本の書跡 かな古筆と近世雅人の書… 10/18(土)~12/7(日)
    住所/港区六本木1-5-1
    電話/03-5777-8600(ハローダイヤル)
    www.sen-oku.or.jp