ご家庭のお客さま

 
  • 京葉ガスTOP
  • ご家庭のお客さま
  • 業務用・産業用のお客さま
  • 京葉ガスについて
 
 

日蓮聖人の聖地・中山法華経寺

境内は文化財の宝庫、歴史伝える梅も魅力

祖師堂(左)と五重塔

日蓮聖人を祀った祖師堂(左)と五重塔。現在のものは1678年の建立。比翼入母屋造りで2つの屋根が重なって見える。ほかには岡山県の吉備津神社本殿で見られるだけ

 今年こそウォーキングを実践しようと思っている方も多いことでしょう。地域の歴史・文化・自然に触れながら歩けば楽しさも倍増すること請け合いです。新たな発見に出合えるコースを6回シリーズで紹介します。初回は、日蓮宗の大本山 正中山法華経寺界隈をボランティアガイド「市川案内人の会」の柴田静治さんに案内していただきました。

 

総門

黒門の名でも親しまれている総門。江戸時代の城郭に用いられた高麗門で、彫刻にもその特徴が見られる

荒行僧

成満会の2月10日(火)早朝に境内で見られる荒行僧の諸殿参拝行列

奥の院・御廟の紅梅

法華経寺発祥の地、奥の院・御廟の紅梅。法華経寺は鎌倉時代の文応元年(1260)創立。日蓮聖人に帰依した若宮の領主・富木常忍と、中山の領主太田乗明の子が、それぞれ館内部に持仏堂を建て法華寺、本妙寺と称したが、のちに合体し法華経寺の号に

片桐邸

敷地面積約332坪、床面積64坪の旧片桐邸

吉澤野球博物館・美術室

吉澤野球博物館・美術室

聖教殿

聖教殿。設計は築地本願寺と同じく伊東忠太氏

竜渕橋

龍渕橋の欄干。鬼子母神を象徴する「ざくろ」

千葉県では唯一、近世以前の五重塔

 JR「下総中山駅」北口から約500メートル、参道を行くと鎌倉時代から伝わる日蓮宗大本山・正中山法華経寺に突き当たる。途中の立派な総門(黒門)は江戸初期の建立。高麗門という様式で左右の控柱の上にも屋根が見られる。
 「ここに寺の重要な由来がある」と市川案内人の会の柴田静治さん。指し示す中央の扁額を見れば5行の漢文。初めて日蓮が百日百座説法を行った根本道場の意が記されているという。筆はかの太田道灌の末裔、掛川城主・太田資順(すけのぶ)による。ちなみに仁王門(赤門)の扁額「正中山」は本阿弥光悦の書で、総門と両扁額ともに市川市の指定文化財。
 境内には国指定重要文化財の祖師堂や法華堂、五重塔が建ち並ぶ。近世以前の五重塔(江戸初期1622年建立)は千葉県唯一。朱色が冬の青空にひときわ映え、風景に彩りを添えている。「塔の中に地震計を設けて、昔の耐震構造を研究中なんです」との柴田さんの話も興味深い。
 建物の中でも異彩を放つのはインド様式の聖教殿(しょうぎょうでん)。「立正安国論」や「観心本尊抄」をはじめ、日蓮聖人直筆の遺文などが多数保管されている。境内はまさに文化財の宝庫だ。
 法華経寺は荒行の聖地でもある。結界の中で百日間続く1日7回の水行と読経……。全国の僧175人ほどが修行中で、荒行堂から壮絶な読経の声が響いてくる。2月10日の成満会(じょうまんえ)には、未明から大勢の檀信徒が詰めかけ荒行僧を出迎える。

昭和モダンに触れられる旧片桐邸

 春の訪れを告げる梅も境内の見所。遠寿(おんじゅ)院の樹齢200年近い古木梅は今も馥郁(ふくいく)たる香り。さらに奥之院まで足を伸ばせば、境内の御廟の素晴らしい紅梅に出合える。
 奥之院の近くに、市川市の寄贈施設・旧片桐邸がある。昭和13年に建てられた東京の電器卸業商・片桐勝造氏の別邸で、木造瓦葺き2階建て。純和風の造りながら、洋風の玄関やステンドグラスを施した″モダン″な洋間も。各和室の天井は正目、舟形、網代など変化に富み、はめ込み家具や床柱、欄間からも当時の職人技がうかがえる。地域の文化活動の拠点「中山文化村」として金・土・日曜日に一般公開しているほか、コンサートなども開かれる。
 中山界隈でもう一つお勧めの施設は吉澤野球博物館(電話/047-334-3675)。2階の美術室ではルノワールの絵画、板谷波山、北大路魯山人、富本憲吉の陶器を常設展示。3月29日(日)まで企画展「春装い」を開催中で、肉筆浮世絵全6幅(軸装)、江戸時代の百人一首、明治時代の押し絵羽子板、大正時代の双六(川端龍子画)などが鑑賞できる。一階の展示室には明治・大正・昭和初期の東京六大学野球を中心に野球資料が展示されている。

エリア情報

モデルコース

 JR下総中山駅→吉澤野球博物館→総門→清華園→遠寿院→法華経寺(本阿弥光悦分骨墓・祖師堂・刹(せつ)堂・法華堂・四足門・聖教殿・鬼子母神堂・大仏・五重塔)→法宣院→旧片桐邸→奥之院


発見メモ

(A)中山文化村 清華園/中山周辺のマップやチラシが揃っていて、市川案内人の会のガイド予約も。庭園では四季折々の植物が楽しめる。(電話/047-333-6147)

(B)「ざくろ」/龍渕橋の欄干に宝珠頭ならぬざくろの飾りが付いている。安産と子どもの護り神、鬼子母神を象徴するとか。

(C)豆まき/法華経寺では「鬼は外」は言わず「福は内」のみ

(D)招木(まねき)看板/境内の茶屋「額堂」(江戸末期創業)の壁にずらりと並ぶ。大正期に参拝の講の人が掛けたもの。

  • ※市川案内人の会/市川市八幡市民談話室1階(電話/047-334-5710)

テキスト