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真間山弘法寺と里見公園周辺

古代の歴史と伝説が今に

真間山弘法寺境内にある樹齢400年の枝垂桜「伏姫桜」

真間山弘法寺境内にある樹齢400年の枝垂桜「伏姫桜」

 市川市は市ゆかりの彫刻家が制作した様々な野外彫刻を街角に設置しています。歴史と伝説の里、真間・国府台を散策しながら、青空ギャラリーも楽しんでみませんか。花見のスポットも随所に。桜の季節に先駆け、ボランティアガイド「市川案内人の会」の石田道男さんが案内してくださいました。地域の伝説を交えて……

 

じゅん菜池

じゅん菜池緑地。四季を通して水鳥が多く見られる

手児奈霊神堂

悲劇の乙女の霊を祀った手児奈霊神堂。側には万葉集の歌に詠まれたことを顕彰した「真間万葉顕彰碑」が

国府台の辻切り

国府台の辻切り。1月17日に国府台天満宮で作る習わしで、町の四隅の樹に頭を外に向け結びつける。長いワラが必要で専用に稲作りも

和洋女子大学東館17階からの眺望

和洋女子大学東館17階からの眺望。中央はJR市川駅前に建設中のビル。同階の資料館では、校舎建設のおり、キャンパス内の発掘調査で出土した国府遺構の遺物を常設展示している

国府台スポーツセンター「感激」藤野天光作

国府台スポーツセンター「感激」藤野天光作。モデルは市川在住だったヘルシンキオリンピック(1952年)のメダリスト。左がレスリング金メダルの石井庄八選手、右が体操銀メダルの上迫忠夫選手

じゅん菜池緑地「風を感じて」土田副正作

じゅん菜池緑地「風を感じて」土田副正作。爽やかなじゅん菜池のイメージを伸びやかなポーズの中に表現。右手はこれからの未来を暗示しているのだそう

里見公園「水の詩」久保田俶通作

里見公園「水の詩」久保田俶通作。女性が躍動する姿を表現した彫刻でバラ園の噴水に立つ。ここでは約93種、600本のバラが楽しめる

市川公民館「旅だち」井岡俊子作

市川公民館「旅だち」井岡俊子作。昔との対比で旅だちを表現。設置にあたり作者は「略…縄文の昔から現代までに人の世は、生まれるもの、朽ちていくもの、また争いごとやいくさや災害があり、それでもなお、人達は新しく明日に向けて旅だっていったのでしょう」と(2002/5/11号広報から)

JR市川駅北口「平和の像」堀川恭

JR市川駅北口「平和の像」堀川恭作。勾玉の丸い輪を命の樹とし鳩と若い芽吹きを配した、夢と希望を願う平和のシンボル。近くのアイアイロードには「路ゆく旅びと」井岡俊子作、「路上の楽隊」中野滋作も

万葉の古歌に詠われた乙女、手児奈

 国道14号線から真間山弘法寺(ぐほうじ)へと続く参道・大門通り。真間・国府台巡りは、その入口に建つ市川公民館から始めてはどうだろう。お目当てはロビーの陶板壁画「利根川東岸弌覧」(歌川貞秀筆 明治元年大判錦絵六枚続 近江屋久治郎板)。現在の国道14号線と思われる東西に細長い市川砂洲、南に真間の浦、北側と台地の低地には真間の入り江が。洲から洲にかかる真間継ぎ橋を渡った右手に手子女大明神社、石段を登ると弘法寺、そして国府台上総念寺(総寧寺)などが俯瞰で描かれている。今の風景と比べると興味は尽きないが、大門通りにはそんな歴史が今に息づき様々な発見が。
 例えば、求婚者たちの争いを悲しみ真間の入り江に身を投じた乙女、手児奈(てこな)の伝説。弘法寺の縁起は、万葉の古歌に詠われた乙女の霊を慰めようと737年に行基菩薩が草庵求(ぐ)法寺を開いたことによる。後に弘法大師(空海)が真言宗の弘法寺と改め、鎌倉時代に現在の日蓮宗の寺に。境内には、仁王門(運慶作仁王像、弘法大師筆の扁額)、樹齢400年の枝垂桜、太刀大黒天神殿など見所も色々。祖師堂建て替えに伴う発掘調査中で、遺構や遺物から弥生時代の集落が奈良時代以降、国府へと移り変わっていく様子が確認されたという。
 弘法寺の石段を下ったところに手児奈を祀る霊神堂がある。近くには手児奈が水をくんだという真間の井や、奈良・平安時代の歌枕の起源となった継ぎ橋もあり訪ねたい。
 境内裏手から西に歩を進めると、程なく木々に囲まれ静かに佇む木内ギャラリーが見えてくる。明治時代の政治家木内重四郎によって建てられた別邸のうち、洋館部分を市民ギャラリーとして再築したもの。歴史的に価値の高い建物で自由に見学できる。「ここからも弘法寺と同じような環濠が発掘され、古代に相当大きな集落があったと思われます」と市川案内人の会の石田道男さん。

里見氏敗北の古戦場跡・里見公園

 里見公園は戦国時代、安房の里見氏と小田原の北条氏による国府台合戦の古戦場跡。里見一族が布陣の際に飲用したといわれる羅漢の井や、里見氏の姫の悲しい伝説を秘めた夜泣き石、国府台城跡、明戸古墳石棺のほか、北原白秋旧居・紫烟草舎などがある。
 公園の北、木の上で目を光らせているのはワラの大蛇。悪霊や悪疫よけに町の四隅におく辻切りの風習で、天満宮境内で毎年1月17日にその行事が行われる。市川では昔の姿を伝えているのは国府台の辻切りだけだという。
 公園といえば、じゅん菜池緑地もお勧めのスポット。かつては汚水の流入によって泥沼だったとは想像できない広々とした池や梅林があり、心に安らぎを与えてくれる。
 和洋女子大学東館17階にある文化資料館に立ち寄るのもいい。展望室からは眼下に江戸川や遠くは富士山など、素晴らしい眺望が堪能できる。3月2日から17日、4月4日から6月20日まで、奈良時代から江戸時代にわたる断簡に残された古筆展『古筆切―見ぬ世の人の筆のあと―』が開かれる。入場無料。

エリア情報

モデルコース

 JR市川駅→大門通り→継ぎ橋→手児奈霊神堂→亀井院→真間山弘法寺→木内ギャラリー→下総総社跡→じゅん菜池→里見公園(国府台城跡・里見群亡の碑・紫烟草舎ほか)→国府台天満宮→総寧寺→和洋女子大学文化資料館(17階)

※モデルコースの問い合わせ/市川案内人の会(電話/047-334-5710)


発見メモ

(A)木内ギャラリー/9時~16時30分開館。月曜休館 (電話/047-371-4916)

(B)伝説「涙石」/弘法寺の正面石段下から27段目の左側の石。江戸時代、作事奉行の鈴木長頼が日光東照宮に使う石材をここに使ったため、幕府から責任を問われ石段で割腹。以来、いつも濡れているとの言い伝えが。

(C)辻切りの大蛇/長さは2メートルほど。目は一昨年の辻切りの灰を和紙にくるんで作る。

(D)姫宮/じゅん菜池緑地の正門側にある小さな祠。国府台合戦の際この池に投身した里見氏の姫を祀っているとの伝えが。

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