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世界を旅した男が作る、本場のスパニッシュ

強火でふっくら米と魚介ブイヨンが命のパエリア

都市ガスの炎は常に強火

 都市ガスの炎と向き合い、良さを生かして心を込めた逸品を生み出すプロがいます。その技術や知識と道具に着目するシリーズ。4年にわたって海外を旅し、道中でスペイン料理に魅了されたシェフが作るパエリアは、本場の作り方に、和のエッセンスが加わります。

 

パエリアを作る西村さん

パエリアを作る西村さん。店名の「カディス」とはスペイン南部の港町。放浪中にホテルで宿泊をキャンセルされた経験があり「その思い出から名付けました。リベンジで再訪し、無事に滞在しましたよ(笑)」と話す

料理で使い分けるブイヨン

料理で使い分けるブイヨン(写真は肉料理用)。ピーマンの芯と種など、野菜くずも加えてつぶしながら煮る。冷めると旨味たっぷりのゼラチン質が固まる

魚介類のパエリア

「魚介類のパエリア」は1,620円(記事内は税込み)。注文は2人分からで、出来上がるのに約40分かかる。奥に見える「スパニッシュオムレツ」(756円)は、ほうれん草とツナ、ニンジンのムース、インカポテトの3種類

イベリコ豚の生ハム

スペインといえばイベリコ豚。生ハム「ハモン・イベリコ」(1,620円)はオーダーが入るとブロックから切り出す。伝統的なオードブルのメロン添えは2,160円

シェフ 西村 実美さん

スペイン料理 タベルナ カディス シェフ 西村 実美さん/港町・長崎市に生まれ、外国船を眺めて育ち、高校卒業後に世界放浪の旅へ。途中、マドリードのレストランで働き、パエリアの魅力を知る。帰国後、郷土の卓袱(しっぽく)料理を学び、都内のスペイン料理店を経て現在へ。

白身魚のあらで海の旨味を抽出

 ジブラルタル海峡を挟んでアフリカと隣り合うスペインでは、7世紀頃にアラブ人が稲作を伝え、米料理が発達したという。筆頭はバレンシア地方内陸部発祥の「パエリア」で、猟師や農民によるウサギ肉などを使ったレシピが元祖とも。また、この地は地中海に近く、やがて豊富な海産物と融合し、日本にも浸透した。
 西村さんが作る「魚介類のパエリア」も、タコとイカ、タラの切り身がふんだんに入り、大粒アサリとムール貝を乗せ、2匹の赤エビが鍋から身を乗り出す。これだけでも十分に味を想像できるが、決め手は日々5時間かけて仕込む魚のブイヨンにあるらしい。
 「イトヨリダイ、ヒラメ、スズキをはじめ、材料はすし屋の友人に分けてもらう上等な白身魚のあらです。香り付けにセロリやニンジンの皮を加え、3分の1程度になるまで煮詰めてからこしますが、別のずんどう鍋に手羽先のスープも作り、こちらは肉類のパエリアなどに用います」
 だしを使い分けて外国の食文化を取り入れてきた卓袱料理を知る、西村さんならではのアイデア。初めてパエリアを学んだマドリードのレストランでも、腕を磨いた赤坂や青山の老舗でも、ブイヨンは1種類のみだった。「伝統を守ることよりも、お客さまの舌に合わせた変化の方が大切」と、厨房に立つ心構えを語る。

気高い色と香りサフランに陶酔

 魚介類のパエリアは、まずインゲンと玉ネギ、ハムを熱し、米は洗わず、軽く炒めて混ぜる。次に白身魚と野菜が香るブイヨンを注ぎ、強火で炊き上げると、匂い立ち、スパイスはほとんど使わない。
 唯一加えるのが、水で戻した高級香辛料・サフランで、鍋に垂らすと煮汁が赤みのある黄金色を帯び、インゲンの緑と相まって美しい。グツグツと沸き、時折、その金色の滴がコンロに跳ねると、都市ガスの青い炎は魅入られるように、一瞬赤く頬を染める。
 常に強火なのは、高温を保ち、米と魚介をふっくらと炊くためだ。「飲食店での都市ガス使用は、量が多くても料金が抑えられるプランもあり安心です。また料理人としては、炎が見えるので、美味しく作ろう、という高揚感が沸きますね。メニューによって火加減を自在に変えられるのも便利。ブイヨンは弱火でじっくり、グリル類は、強火で一気に風味を閉じ込めます」。
 最後はオーブンで30分。水分が飛び、より凝縮された海のエキスを米が吸い、開いたアサリからは次なる旨味が鍋へとにじみ出る。バレンシアは柑橘類の名産地だけに、レモンをたっぷり搾っていただこう。スプーンですくい、鼻を近づけ、サフランの香りに酔いしれる──鍋底には、カリカリのお焦げも待っている。

家庭でパエリアを作るときには
土家庭でパエリアを作るときには西村さんが勧めるだしの旨い食材は、アサリと骨付きの鶏肉。サフランが手に入らない場合は、パセリを散らして蒸すことでふわっと香りが立つ。これからは夏野菜が美味しくなるので、ナスやズッキーニを少し焦がしてから加えるのもいい。なお同店では、冬はアンコウ、春にはタケノコなど、旬のアレンジも楽しめる。

タベルナ カディス(予約がお勧め)

 店内のインテリアは西村さんの手製で、窓にはワインのコルクでできたサグラダ・ファミリアも。店舗下には姉妹店のバル&レストラン「メソンバスカ」(TEL/047-423-2156)がある。

TEL/047-425-1972
住所/船橋市本町4-4-7 船橋NTビル2F(JR「船橋駅」から徒歩3分)
時間/昼11:30~14:40、夜17:00~22:30
※日曜は隔週定休で営業の場合は夜のみ。月曜は夜のみ営業

タベルナ カディス タベルナ カディス タベルナ カディス