ご家庭のお客さま

 
  • 京葉ガスTOP
  • ご家庭のお客さま
  • 業務用・産業用のお客さま
  • 京葉ガスについて
 
 

強火の遠火が焦げ目の鍵 とろみ和むみたらし団子

桜の常盤平、花見には団子を連れて──

都市ガス仕様の団子焼き器

 都市ガスの炎と向き合い、良さを生かして心を込めた逸品を生み出すプロがいます。その技術や知識と道具に着目するシリーズ。ケヤキの並木道にある和菓子店は、客足が絶えずいつもにぎやか。ショーケースの中、何種類も並ぶ団子を前に、誰もが胸をときめかせます。

 

人気の「豆大福」を作る稲澤さん。

団子類と並んで人気の「豆大福」を作る稲澤さん。餅をピンポン球より少し大きくちぎり、丸く延ばして赤エンドウマメを付け、粒あんを包む。引きも切らないお客さまに応え、各商品を次々と仕上げるが、それでも早々と品薄になることも

赤エンドウマメがたっぷりの豆大福。

赤エンドウマメがたっぷりの豆大福。稲澤さんは「お客さまに『豆がたくさんね!』と喜ばれます。それが私も幸せ」と笑顔で話す

団子を焼くのは弟・修一さん。

団子を焼くのは弟・修一さん。写真の「いそべ」は、はけでしょうゆを塗りながら焼き、のりを巻く。何度も串を回し、場所を入れ替え、均等に熱することがコツだとか

奥に団子7種。左手前に「桜もち」「道明寺」右手前は「豆大福」「草もち」。

団子は左奥から「しろごまだれ」「いそべ」「ずんだ」「みたらし」「あんこ」「さくら」「うぐいす」(各65円~130円※記事内は税込み)。互いにくっつかないよう、フィルムでくるまれているものもある。左手前の皿には「桜もち」「道明寺」、右は「豆大福」「草もち」(各130円)。草もちはお客さまからのアドバイスで、よもぎをもむ工程を臼から手作業に変えた。「最初は腱鞘炎になって大変でした(笑)。でもおかげさまで、香りがぐっと深まりました」

店長 稲澤孝夫さん

けやき通りのだんごやさん 店長 稲澤 孝夫さん/コサージュのケースなど、プラスチック製造業から転じてこの道へ。中学時代の先輩に学び、20年前に独立した。商品開発担当の奥さま、手先が器用な弟さん、開店当時から支えるパートさんとともに、地元で愛される店を築く。

季節の限定団子 春は「さくら」

 常盤平と聞いて、駅周辺のにぎやかな春景色を思い浮かべる人も多いことだろう。
 新京成の線路と並ぶように「日本の道100選」のさくら通りが続いていて、沿道は間もなく約600本のソメイヨシノやオオシマザクラがほころび始める頃。やがてあでやかな花のトンネルが形成されると、往来はさくらまつりで最高潮を迎える(今年は4月2日と3日を予定)。
 さて、花見といえば団子。「けやき通りのだんごやさん」は駅から南に延びる並木道にあり、小遣い片手の小学生、おしゃべり目当てのご年配、トラック運転手など、客層がとにかく多彩だ。彼らを引き付けるのは30を超える甘味や総菜で、看板商品の団子も常に10種類以上がそろう。
 定番の「あんこ」「きなこ」をはじめ、すりごまとごまペーストを練り上げた「しろごまだれ」や、珍しいものでは七味をまぶした「ピリ辛」、青大豆きな粉の「うぐいす」もある。また、桜葉漬け入りあんの「さくら」は春の限定品で、夏になると「レモンあん」、秋には「紫芋あん」も登場。迷ったときには試食を頼むと、快く応じてくれる。

長い経験が生む‟こし”と口溶け

 生地の材料は、名古屋から取り寄せる国産米の上新粉と水のみ。御影石の臼でこねた後は、まるで加糖したかのように甘みを伴うから不思議だ。
 「風味を引き出すことも重要ですが、団子の命はやはりこし。粉の質、水分量、こねる時間、日々の気候などに影響されるため、経験がものをいいます。口にした時、心地よく歯を押し戻すような食感が理想で、昔はそれが出せずに苦労しました」と稲澤さん。
 丸めて、串を通した団子は、一部を弟の修一さんが専用器具で焼く。拝見すると、2本のバーナーが三角屋根状の金属板で覆われていて、都市ガスの炎を分散させて熱を均等に伝える構造だ。美しい焼き色を付けるには弱火、香ばしい焦げ目には強火を用い、何度も串を回転させ、繰り返し位置を入れ替える。手間を掛けても、全ての団子を均一に仕上げることこそ、食べる人への礼儀だと考えるからだ。
 「団子焼き器の他、粉から生地を作るための蒸練(じょうれん)機、餅米をふかす蒸し機、あん練り機、3台ある炊飯器も都市ガス仕様です。おにぎりや太巻きも『米粒が立っているね!』と好評ですよ」と稲澤さん。聞けば、天井に設置されたエアコンもガスエンジンで動いている。
 土産にいただいた「みたらし」は、褐色のたれが輝いて透け、焦げ目を眺めているだけで和む。しょうゆ、みりん、水あめの素朴な味わいで、確かな歯応えの後、口溶けはとてもあっさり。咲き誇り、舞い散る、桜の潔さにも通じる。

けやき通りのだんごやさん

店舗のある「常盤平けやき通り」は、読売新聞社選出の「新・日本街路樹百景」の一つ(県内では2箇所のみ)。初夏には新緑、秋には紅葉が見頃を迎える。駅前で「常盤平さくら通り」と交差しているため、花見の前にも立ち寄りやすい店だ。500円ごとにポイントがもらえるカードも発行していて、5がつく日は2倍。「財布に入れておくと無くすだろうから、預かることもできますよ」と奥さま。これまで受け取った使用済みカードも大切な思い出として、何冊もの大学ノートに貼って保管されていた。

TEL/047-383-3773
住所/松戸市常盤平7-19-9(新京成「常盤平駅」南口から徒歩10分)
時間/7:00~19:00
※月曜および第2火曜定休

 

けやき通りのだんごやさん けやき通りのだんごやさん けやき通りのだんごやさん