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キャリア集大成のドイツ製焙煎機

ガスの熱風で膨らみ、色付き香りを放つコーヒー豆

フレンチローストに仕上がったコーヒー豆

 都市ガスの炎と向き合い、良さを生かして心を込めた逸品を生み出すプロがいます。その技術や知識と道具に着目するシリーズ。JR市川駅北口の老舗喫茶店を訪ね、コーヒー焙煎に掛ける熟練の技と思いを伺いました。

 

プロバトーン5

高さ1.85m、重量340kgと、SLのようないでたちの「プロバトーン5」 

ドリップする武藤さん

ドリップする武藤さん。豆がじっくりと味を出すイメージで湯を注ぐ 

バーナー

焙煎機の要であるバーナー。都市ガスの青い炎による熱風で豆をローストする 

生豆

生豆は横浜にある地下の貯蔵庫で、25℃前後の定温で保存。仕入れたものから順次焙煎していく 

ケーキセット750円

ケーキセットは750円(ケーキは1つ)。写真上はクリーミーな「苺のカスタードショート」、下は口溶けもふんわりな「マーブルシフォン」。店内の厨房で毎日手作りしていて、専門店並みの味とボリュームに大満足

部長 武藤 博美さん

珈琲 タンネ 本店 部長 武藤 博美さん/大学卒業後、メーカー勤務を経てイタリア・フィレンツェのレストランで修業。その後タンネに入社し、コーヒーの焙煎と出合う。「タンネ(Tanne)」とはドイツ語で「モミの木」のこと。一年を通して枯れずに生長する姿に、店の思いを重ねている。1958年から続く老舗喫茶店だ。

焙煎の決め手は火と空気の調和

 コーヒー歴40年、生豆の自家焙煎と向き合い30年の武藤さんのもとに、昨年末「まさしく集大成」とほれ込むドイツ製のマシンがやってきた。
 カウンター奥に、漆黒の蒸気機関車のような姿で存在感を放つ「プロバトーン5」は、世界中で飲まれるコーヒーの10杯に7杯が同社製品によるものというプロバット社の焙煎機。日々磨いているのだろう、真ちゅうのパーツに天井の白熱灯が反射してまぶしい。選んだ理由について武藤さんは「国産やアメリカ製も使ってきましたが、それ以上に熱伝導が均一。何より、長年の憧れでしたから」と話す。
 内部は、回転するドラムが豆を攪拌(かくはん)し、ガスバーナーが熱した風でローストする仕組みだ。香りを引き出すには水分を飛ばして豆を膨張させるが、そのためには強い火力が欠かせない。「炎が勢いを得るには、同時に十分な空気が重要です。プロバトーンはそんな火と空気のバランスに優れていて、都市ガスの炎が力強いですね」。
 若い頃は焙煎機から目を離せずにいたが、今は炎に任せる。予定と異なるタイミングで豆を取り出すときもあり、そこで傑作が生まれることもあるという。「天のおかげかな」と本人は笑うが、女神はひたむきな人に微笑む。

利休の言葉でその一杯を注ぐ

 浅煎りのライトやシナモンから、深い茶色をたたえるイタリアンまで、度合いを変えて焙煎した後は、香りを保つため熱を加えないことが鉄則。店では同じくドイツ製のミルが活躍し、低い摩擦で熱を伝えず瞬時に粉へと変える。さらっと飲むアメリカンには粗い粒、濃厚なエスプレッソには細かいパウダー状と、ベテランは仕上がり具合を指先の感覚で確かめるのだとか。
 続くドリップで武藤さんが愛用するのは円すい式ペーパーフィルター。「まず湯を注ぎ、フィルターの匂いを和らげつつドリッパーを温め、コーヒーの粉を加えます。始めは湯を″まく″のではなく、″乗せる″感覚で。それから、中心から外へと柔らかく円を描くように成分を抽出……クリアな味が楽しめますよ」。
 いくつかのカップがあれば、豆の種類による使い分けも試しては。カップの縁が薄ければ酸味のある「キリマンジャロ」「ハワイコナ」に。厚手は苦みのある「マンデリン」や武藤さん特製ブレンド「カフェ・ド・タンネ」が合う。同店ではその他、農園限定で無農薬栽培の「ブラジル」「メキシコ」など、100g430円から量り売りも行っている(記事内の表記は税込み)。なお、保管の際は容器を密封すること。本来ならフルーティな酸味を楽しむ飲み物だが、酸化すると雑味が邪魔をする。
 『茶の湯とは、ただ湯をわかし茶をたてて、飲むばかりなることと知るべし』
 これは茶人・千利休の教えを説いた、武藤さんが好きな言葉。コーヒーも湯を注いで飲むだけのシンプルなもてなし──だからこそ奥が深い。「お客さまに差し上げて自分もいただく、まさに私の日常です。思うにコーヒーの味とは、産地や入れ方よりも『誰と飲むか』で決まりますね」。
 そういえば『一期一会』も利休の心得。かけがえのない相手を誘い、一杯いかが……。

【都市ガス豆知識】
節電の季節を迎えても、換気は忘れず十分に
もうすぐ夏が来る。同時に節電の意識が高まるが、ガス機器を使用する際は、安全のために必ず換気扇やレンジフードを作動させて換気を。武藤さんが言うように、炎には十分な空気が必要なのだ。また、突然の雷雨などでガス機器を使用中に停電した場合は、窓を開けることを忘れずに。

珈琲 タンネ 本店・シャポー店

 武藤さんが勤める本店(左写真)の他、シャポー店(右)もある。コーヒーやスイーツ以外に、ハンバーグやスパゲッティ、ピザなども充実。創業当時から変わらない「フレッシュトースト」(580円)も自慢だ

【本店】TEL/047-323-2394
住所/市川市市川1-6-14 カネコビル3F(JR「市川駅」北口から徒歩1分)
時間/9:30~21:00 ※元日のみ休
【シャポー店】TEL/047-326-9783
住所/市川市市川1-1-1 シャポー市川1F(本八幡方面改札そば)
時間/10:00~21:00 ※元日と不定期で1日休

URL/http://coffee-tanne.co.jp/

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