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経験に引き出される食材の風味

季節のたよりを届ける天ぷら 料理人の感覚が火加減を決める

この道30年以上の義雄さん

 都市ガスの炎と向き合い、良さを生かして心を込めた逸品を生み出すプロがいます。その技術や知識と道具に着目するシリーズ。食材のうま味をより引き出す天ぷら専門店を訪ね、ベテラン料理人の仕事ぶりを紹介します。

 

新しいガスコンロ

新しいガスコンロは、店の前にある「京葉ガスサービスショップ鎌ヶ谷店」に相談して設置したという

鮮やかな手さばき

カウンターに座れば鮮やかな手さばきを間近に見られる

市場で出合った食材達

市場で出合った食材でその日の品書きを決める。常連がキスを釣って持ち寄ることも

クルマエビの天ぷら

目玉の一つがクルマエビの天ぷら。店内のいけすから生きたまま網ですくい、これ以上ない鮮度で味わえる

好みで塩を選べる

左から藻塩、アンデスの岩塩、瀬戸内海産のフルール・ド・セル(フランス語で「塩の花」の意味)。好みで味付けを選べて楽しい

ネタごとに皿を変える心配り

手前から稚アユ、アスパラ、クルマエビ、ハマグリの天ぷら。ネタごとに皿を変える心配りにも感激

稲葉 義雄さん・惠津子さん

天ぷら いな葉 店主 稲葉 義雄さん・惠津子さん/京都の旅館などで和食を学んだ後、約30年にわたって都内の天ぷら専門店に勤めた義雄さん。4年前に退職し、妻の惠津子さんを誘い開業した。「本来、天ぷらは屋台で提供される庶民の料理。これからも敷居の低さを大切にしていきたい」と、そろって話す。

衣がネタを蒸す 揚げた後も想定

 天ぷらは、季節の移ろいを伝える料理だ。これからは谷中生姜やミョウガ、空豆などの夏野菜が香りを増し、ハモはふんわり、稚アユは9月頃までほろ苦く美味い。秋が深まると魚に脂が乗り、食材たちの味覚の競演が始まる。
 衣を付けて揚げる、という至ってシンプルな調理法の中で、店主の義雄さんは長年の経験をもとに、一つひとつの工程で食材の風味を引き出していく。鍋の中では、ホタテやイカは中心部まで火を通さない。衣から出る気泡の大きさ、音の変化などで加熱具合を判断し、ややレアな状態で引き上げ油切りに移る。
 「なぜなら、その後も高温の衣がネタを包み、余熱で調理が進むからです。天ぷらは蒸し物。揚げてからの計算も欠かせません」。つまり、皿の上でも食感や味は変化する。完璧なタイミングで目の前に提供されるので、脇目も振らずにいただきたい。
 そんな″蒸し″の効果を最も実感するのが、ハマグリの天ぷら。できたての衣を箸で割ると、粒は大きく艶やか。焼いても吸い物でも美味しい食材が、確かに、よりふっくらと仕上がっている。開いた貝を器に身が2つ。噛むほどに、脇役であるはずのシイタケのエキスが、海の移り香を伴い、口の中にあふれ出る。常連に倣い、殻に残った衣にもかじりついた。

道を究めつつも 好奇心は失わず

 妻の惠津子さんによると、天ぷらは夏の料理。暑さで弱った時、野菜や魚介が元気の源になるそうだ。そのためにも「カラッと軽く」が肝心なので、店では年配の方が食べても胃がもたれないよう、生搾りのごま油を用いている。
 こうして、さっぱり揚げるための一翼を担うのが、新しく設置したガスコンロ。通称「つくしバーナー」と呼ばれ、ガスの炎が分散せずに鍋底へと集中する。火力も約1・5倍に上がり、最適な油温である180℃に達するまでの時間は7分から3分に縮まった。
 「ガスコンロ最大の魅力は、手元で細かく火加減を調節できること。近頃はフライヤーの機器設定に任せて油温をコントロールできない職人も珍しくありませんが、大切なのは自分の感覚です」。意にかなった強弱を手早くつけられる都市ガスの炎は、天ぷらを優しく揚げる、とも続けた。
 家庭で応用できるプロの知識を紹介しよう。粉はグルテンが形成されると衣が固くなるので、冷蔵庫でひと晩寝かせ、使う前には必ずふるう。冷水と合わせたら8の字を描くようにサッと混ぜ、粘りを出さないようにするのがコツ。なお鍋の中をネタで埋め尽くすのは避け、できれば″盛り合わせ″ではなく、一つずつ素材を味わいたい。ちなみに衣を離れた揚げ玉は油を汚すので、こまめに除くこと。
 取材を通し、もう一つ店主から学んだのは、経験を重ねても好奇心を失わない姿勢。他店の優れた部分は素直に試し、旬や未知の食材探しのため、生産者への質問も欠かさない。「基本を守り、変化は自由に。お客さまが次回来店された時、新しい時季のネタやアレンジを用意して迎えたいのです」。心配りを愛する常連が、釣ったキスを届け、自作の絵を贈るという。なるほど四季折々で訪ねたい店だ。

【都市ガス豆知識】
天ぷらを安心して揚げられる「Siセンサーコンロ」
消し忘れや、煮こぼれなどのうっかりミスを防ぐ「Siセンサーコンロ」。家庭で天ぷらを揚げる際も、鍋底が約250℃になるとガスが自動的にストップし、油の自然発火を防ぐ。さらに、一部の機器は設定温度に応じて火加減を自動調節するので、稲葉さんが最適な油温という180℃も簡単にキープ。カラッと仕上がる。

天ぷら いな葉(予約がお勧め)

 ランチには野菜の天ぷら5品、エビ天2本の小天丼が付いた「特別定食」(1,300円※表記は全て税込み)が人気。ディナーでは、クルマエビ、キス、旬の野菜、かき揚げなどの「おまかせコース」(3,000円~)が好評だ。なじみの農家が作る米も自慢!

TEL/047-444-9178
住所/鎌ケ谷市道野辺中央2-8-40(東武野田線「鎌ヶ谷駅」から徒歩2分)
時間/11:00~14:30・17:00~21:30 ※火曜および第3水曜定休

天ぷら いな葉 天ぷら いな葉 天ぷら いな葉 ※車の場合は、最寄りのコインパーキング(最寄りのコインパーキング)へ。