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法華経寺参道に、若き実力派料理人

強い炎で大釜の湯が沸き立ち ゆらゆら泳ぐ、旬の新そば

大釜でそばをゆでる

 都市ガスの炎と向き合い、良さを生かして心を込めた逸品を生み出すプロがいます。その技術や知識と道具に着目するシリーズ。法華経寺の参道にある大正12年から続くそば屋の4代目に、のれんを継ぐ思いを聞きました。

 

店内の石臼でひいたそば

香りを楽しんでもらおうと、そばは実のまま取り寄せ、店内の石臼でひく。のど越しを重視して一本一本を細く切る

ふわとろ出し巻き玉子

「奈良卵を使ったふわとろ出し巻き玉子」(700円)。卵は船橋市内の養鶏場から仕入れ、色も味も濃厚。皿の上に、口の中に、たっぷり含まれただしがジュワーっとあふれる

コース料理

「自分は板前なので、コース料理を作る時が一番楽しい。スペインのレストランで働いたこともあり、その要素を取り入れたり……」と善幸さん。ランチコースは料理5品で3,780円、夜は料理6品の「板前心コース」で5,400円から。いずれもそばとデザートが付く(要予約※写真はイメージ)

ふんわりジューシーなだし巻き玉子

だし巻き玉子は強火で一気に焼き上げるからふんわり。調理時間が短く、ジューシーに仕上がる

石井 奈津子さん・幸治さん・善幸さん

石臼挽き手打ち蕎麦 夏見屋 石井 奈津子さん・幸治さん・善幸さん/善幸さんが店主で、妻の奈津子さんと、父で先代の幸治さんが支える店。京成線に程近く、法華経寺の散策がてらに訪ねてみては。客を迎えるエントランスは特別な空間を思わせ、初代の名が残る木製看板が掛かる。料理と合わせ、善幸さんが収集した器も楽しみたい。

進化するための名店での腕磨き

 新宿や銀座など、東京を代表する和食店を中心に20年近く腕を磨いてきた善幸さん。
 八重洲「岡ざき」時代には『ミシュランガイド東京』で三つ星に輝いた石川秀樹氏を支え、同じく二つ星を得た「虎白(こはく)」の小泉功二料理長とはともに働いた。そう「夏見屋」では、折り紙付きのそばと、名店の流れを汲む一品料理が味わえる。両者のお手並みを拝見せずして店を出るのは、もったいない話だ。
 「後を継ぐと決めてから、そば屋としての進化を求めて板前の道に進みました。3店で煮方(煮物を作る人)を務めましたが、同じ料理でも各店で方針が異なり、味付けの違いを学べたため『自分の店はこの味で──』と決められたことが私の強みですね」
 食欲の秋、品書きに並ぶ季節の逸品に心が躍る。例えば「新秋刀魚のハーフ&ハーフ」(1000円※記事内の価格は税込み)は、尾びれ側の半身を塩焼きにし、頭側は刺身にして肝を付けながらいただく。また「〆鯖&さっと炙り〆鯖」(850円)は、この時季かなり脂が乗っているので、砂糖をまぶして細胞を開かせてから塩を振り、味をしっかり染み込ませるようだ。さらに新ものいくらは、だしに丸一日漬けて薄味仕立てに(900円)。完熟した粒を筋子からほぐし、噛めば上品な汁があふれて小気味よい。
 気分に合わせて肴を選んだら、カウンター横に置かれた地酒を吟味しては。そうそう出回らない銘柄や、店のメニューに載らない「隠し酒」もあり、寒い日にはそば焼酎のそば湯割りで舌鼓を打つのもいい。心地よくなったところで、せいろでも注文しよう。

これから最盛期新そばが香る

 北海道に始まり、福島、茨城と、今まさに南下中の″新そば前線″に沿って、夏見屋では実のまま仕入れる。店内の石臼でひいて打つのだが、粉に水を加える時、鮮烈な香りが湧き立つという。「打つ人だけが知る、真のぜいたくですね。旬の産地を追うので、違いを楽しんでください」。
 つるっとしたのど越しと味わいを生かすため、細く切るのが善幸さん流。ぐらぐら沸いた大釜に入れたら湯の対流に委ね、ゆで上がりまでは17秒だ。わずかな時間だが、ここでそばを泳がせることが大事。沸騰が止まないよう、都市ガスの炎は轟音をたて、釜を熱する。「やはりこの火力がないと。家庭でゆでる際も強火で泳がせてください。箸で混ぜると表面を傷めるので、なるべく控えましょう」。
 せいろの上に横たわる、出来たての一本一本がみずみずしい。わさびを乗せ箸ですくい、先端をさっとつゆに付け、一気にのど元へと送り込む。つゆは初代から変わらぬ鰹、宗田、鯖節のオリジナルブレンドでだしをとり、追い鰹を加えた、新そばの強い風味に合う濃いめだ。冷水で締めた歯応え、鼻に抜ける余韻──酔いしれる今も南下を続ける産地の景色とともに、味覚の旅に誘われる。
 「父からは門前町・中山での商売を詳しく教わっています。そんな先代の味を求めて訪れる客も多く、これからも古き良き流れと、学んだ知識や技の融合を大切にしていきたい。前を向き、まずは創業100周年を目指します」

【都市ガス豆知識】
千葉県は天然ガスの埋蔵量が豊富
千葉県を中心に広がる「南関東ガス田」。生産・埋蔵量ともに水溶性天然ガスとしては国内最大規模で、生産された大部分は都市ガスとして利用されている。可採埋蔵量はおよそ3,600億m3ともいわれ、現在の生産量4.5億m3/年から算定すると、約800年分のエネルギーとなる。
※「房総ガス協議会」調べ

夏見屋(予約がお勧め)

 基本の「せいろ」は800円。食後の楽しみであるそば湯は、そば粉を溶き、濃厚で白濁しているのが特徴だ。また、米のとぎ汁で苦みを抜くなど、手間と時間をかけた「三日間炊いたにしんの旨煮」(700円)も美味。寺町ゆえに高齢者も多く、店内はバリアフリーで、トイレは車いすでも入れる

TEL/047-334-6233
住所/船橋市本中山1-8-15(JR「下総中山駅」北口から徒歩4分・京成「京成中山駅」から徒歩1分)
時間/昼11:30~15:00(L.O.14:30)、
   夜17:30~22:00(L.O.21:30) ※木曜定休

夏見屋 夏見屋 夏見屋