五十嵐幹秦の写真
GENBA
INTERVIEW 10
内管監督士1級・切断供給管監督士
大東瓦斯工業株式会社
2004年入社

五十嵐幹秦

必要なのは
幅広く見渡す力と、
少しだけ先を見る力。

CHAPTER 01 規模が大きくなれば、関わる人も増える

現在の仕事内容を教えてください。

五十嵐

ガス内管工事の監督士として、大規模特殊現場と一般的な戸建て物件を担当しています。“大規模”とは、高層マンションや大きな公共施設などを指します。実はもともとは空調設備関係の仕事をしていて、この業界に転職したのです。

なぜこの業界への転職を決めたのですか?

五十嵐

設備系の工事でも、安心安全は重要でした。しかし、空調設備系の工事と比べると、やはりガスを扱う工事では小さなミスも命取り。大事故に繋がる可能性もあるのです。自分の行動一つひとつに重みのあるガス工事の仕事は、魅力的に思えたんです。

担当されている大規模特殊現場は、どんなことが難しいのですか?

五十嵐

たとえば大型のマンションで考えると、ガス管を配管する部屋が何十、何百部屋とあります。それを私たちは3人のチームでガス管工事を行っているのです。1人は監督なので、実際に現場で手を動かすのは2人。朝から夜まで、根気のいる仕事です。監督士としては、現場全体を広く見渡して把握しておくことも大切になってきますね。

2人で現場を進めるのですね。監督として心がけていることはありますか?

五十嵐

基本的に、大規模特殊現場であれば半年~2年かけて1つの現場作業を行います。長い時間現場を共にする仲間とは、できるだけ会話をして意思疎通を計り、お互いが気持ちよく作業できるように心がけています。規模が大きくなれば関わる他業者さんも多くなります。女性や外国から来た作業員の方もたくさんいるので、マナーに気をつけて接するようにしています。そのときは関係なくても、もしかしたら配管の相談などをする方かもしれませんしね。

五十嵐幹秦の写真

CHAPTER 02 先を見据えながら、今日を管理する

これまでの業務で、成長を感じたのはどんなときですか?

五十嵐

超高層マンションの現場で、監督士として役目を全うしたときでした。そのマンションならではの特殊な仕様があり、ガス配管もそれに合わせて段取りを組んでいかなければならず、難しかったですね。初めはできるか不安でしたが、2年後、工事が完了したときには大きな達成感と自信を得ることができました。

監督士として大切なことはどんなことだと思いますか?

五十嵐

監督士は、現場を見て職人さんがその日どういう段取りで作業を行うべきかを考えるのが主な仕事。昨日はどこまで進んだのか、あとどれくらい残っているのかを把握して、今日1日の工程を考えなければいけません。しかし、今日のことだけでなく明日・明後日のことも見据える必要もあるんです。

それはどういうことでしょうか?

五十嵐

たとえば、作業に必要な資材や道具を取り揃えるのも監督士の仕事です。急に資材が必要になって発注しても、その日の作業に間に合わなかったら意味がないですよね。明日・明後日にはこの作業があるから、今日どんな準備が必要なのかまで考える。それができて、やっと監督士の任務を果たせるようになるのだと思います。

五十嵐幹秦の写真

CHAPTER 03 100%を教えられるような監督士を目指して

今後の目標はありますか?

五十嵐

いま私が監督士以外に持っている資格は、1級管工事施工管理技士や、2級土木施工管理技士など。ガス工事の業界は、やはり危険を伴う業務が多いので、資格を取得してからこそ取り組める業務が増えていくのです。次は、1級土木施工管理技士や管理職にも必要になりそうな資格取得に挑戦していきたいですね。

実際の現場ではどんなことに挑戦したいですか?

五十嵐

若手を育てることは目標の1つです。自分の培ってきたノウハウを、次世代に伝えていきたいですね。一緒に働くなら、前向きな若者だとこちらもモチベーションが上がります。「聞くはいっときの恥」と言うように、恥ずかしがらずなんでも質問してもらいたいですね。聞かれたらいつでも自分にできる100%を教えられるように、準備しておきます。

最後に若者にメッセージをお願いします。

五十嵐

工事士の資格には3~5年、監督士の資格もさらに3年と時間がかかります。若手を見ていると、結果の伴わない期間が長いことに耐えられず道半ばでこの業界から離れてしまう人が多いのではないかと思うのです。そこで踏ん張ってじっくりスキルを磨けば、その先に待っているものは大きいのがこの業界の魅力。一緒に、地図に残っていくような仕事をしましょう!

五十嵐幹秦の写真

休日の過ごし方

五十嵐幹秦の写真

体力をつけようと、ゴルフを始めました。若くはないので「明日にしよう」とか「また今度」と言わず、これからは仕事も遊びも、思い立ったが吉日の精神でたくさんのことに挑戦してみようと思います